情報通信技術(ICT)の普及が進んでいる現代において、若年層に比べて高齢者が情報格差に苦しんでいるという問題があります。高齢者が技術についての知識を持っていないこと、デジタルデバイドの問題、または偏った情報を受け取りやすい環境にあることなどが原因として挙げられます。しかし、これにより、高齢者が抱える問題は深刻であり、その解決が急務です。
情報格差が生まれることにより、次のような問題が発生します。
①情報収集やコミュニケーションが制限される
インターネットやSNSを利用することで、情報収集やコミュニケーションがより容易になります。しかし、高齢者がICTを活用できないことで、必要な情報が得られなかったり、孤立してしまうことがあります。
②経済的不利益を受ける
現代では、オンライン上で商品を購入することができるため、外出が困難な高齢者にとっては大変便利な手段です。しかし、高齢者がICTを活用できないことで、割高な買い物を強いられるなど、経済的不利益を受けることがあります。最近だとキャッシュレス決済を利用しないことでポイント獲得の機会も損失することがあります。
③医療や福祉サービスの利用が制限される
ICTを活用することで、医療や福祉サービスの利用がより便利になってきております。しかし、高齢者がICTを活用できないことで、医療や福祉サービスを利用できないという問題があります。
これらの問題を解決するために、高齢者がICTを活用できるような環境を整備することが重要です。例えば、高齢者向けのスマートフォン教室の開催や、ICTを活用した医療や福祉サービスの普及などが挙げられます。また、高齢者にICTを活用することのメリットを広く知らせることが大切です。
内閣府の調査(令和4年版高齢社会白書)からは、65歳以上の人の中にも、インターネットを使って情報を集めたり、ショッピングをする人がたくさんいるとされています。情報機器を使うことで生きがいを感じる人が多いこともあり、高齢者にICTを使うことができるように支援することは、彼らの生活の質を向上させることにも繋がります。70~79歳の人がインターネットを利用することが増えていることも注目すべきです。高齢者にICTを活用してもらうことで、社会とのつながりを深めることができ、健康や生活環境の向上にもつながるでしょう。
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